2023年2月

	令和5年2月
① 神野祐紀雄	・飛騨おんな巡る三寺雪もよひ・凍り付く切り替へポイント車中泊
② 遠山園生	・デイケアの靴の名札や日脚伸ぶ・雪残るワイパー運びて光射す
③ 青木志津	・道順を少し変へたり日脚伸ぶ・山畑に礼肥たつぷり冬日なか
④ 新城岩夫	・雲流る窓辺に立ちて日脚伸ぶ・春近し膝の痛みも溶ける如
⑤ 中根弘子	・日脚伸ぶ眺めてをりし旅衣・六花神様からの贈り物
⑥ 池上悦美	・恵方巻南南東に願ひ込め・春めきて北方領土遠くなり
⑦ 木田美智子	・蠟梅の辺り芳し日脚伸ぶ・六花淡き命の美しき
⑧ 加藤太一	・何処より蠟梅の香か日脚伸ぶ・レモングラスの〆縄作り興じをり
⑨ 長谷川弘代	・「もう一回」滑り台の子日脚伸ぶ・春の雪ホットケーキを焼く窓辺
⑩ 西尾えり子	・公園のボール蹴る子に日脚伸ぶ・霊水に平癒を願ふ寒の明
⑪ 三浦鏡子	・日脚伸ぶ堤防ゆつたり二往復・春めきて友の電話の切りも無し
⑫ 磯村通子	・大口を開けて検診日脚伸ぶ・裁ち板の箆あとなづる針供養
⑬水井峰子	・遠伊吹木曽三川や日脚伸ぶ・盆梅の向う彦根の天主見ゆ